2020年9月13日日曜日

OVF Toolを使ってvCenter Serverを使わずに仮想マシンをクローンする

先日OVF Toolを使ったOVFのエクスポート・インポート手順を紹介した。

OVF Toolという名前なので、OVFのエクスポート・インポートしかできないように見えるが、実はESXiからESXiに直接コピーすることができる。つまり、仮想マシンをパワーオフ状態にするという制約はあるものの、vCenter ServerがなくてもESXi単体で仮想マシンのクローンを作ることができるということを意味する。

以下、実施手順を記載する。

①別のESXiに直接コピー

以下構文で実施する。

.\ovftool --noImageFiles -ds=[コピー先データストア名] -dm=[ディスク形式 (thick,thin,eagerZeroedThick)] vi://[コピー元ESXiのユーザ名]:[コピー元ESXiのパスワード]@[コピー元ESXiのホスト名 or IPアドレス]/[仮想マシン名] vi://[コピー先ESXiのユーザ名]:[コピー先ESXiのパスワード]@[コピー先ESXiのホスト名 or IPアドレス]/
  • 仮想マシン名 : testvm
  • コピー元ESXiのユーザ名 : root
  • コピー元ESXiのIPアドレス : 192.168.33.10
  • コピー先ESXiのユーザ名 : root
  • コピー先ESXiのIPアドレス : 192.168.33.12
  • コピー先データストア名 : ssd_local_02
  • ディスク形式 : シンプロビジョニング

実行結果は以下の通り。

> cd 'C:\Program Files\VMware\VMware OVF Tool\'
> .\ovftool --noImageFiles -ds=ssd_local_02 -dm=thin vi://root:PASSWORD@192.168.33.10/testvm vi://root:PASSWORD@192.168.33.12/
Opening VI source: vi://root@192.168.33.10:443/testvm
Opening VI target: vi://root@192.168.33.12:443/
Deploying to VI: vi://root@192.168.33.12:443/
Transfer Completed
Completed successfully

②別のデータストアに直接コピー

以下構文で実施する。データストアを変更するだけなので、コピー元とコピー先は同じESXiを指定する。なお、コピー元とコピー先データストアを同一にすることで、単純な仮想マシンのクローンも実行できる。

.\ovftool --noImageFiles -ds=[コピー先データストア名] -dm=[ディスク形式 (thick,thin,eagerZeroedThick)] -n=[コピー後の仮想マシン名] vi://[ESXiのユーザ名]:[ESXiのパスワード]@[ESXiのホスト名 or IPアドレス]/[仮想マシン名] vi://[ESXiのユーザ名]:[ESXiのパスワード]@[ESXiのホスト名 or IPアドレス]/
  • 仮想マシン名 : testvm
  • コピー後の仮想マシン名 : testvm2
  • ESXiのユーザ名 : root
  • ESXiのIPアドレス : 192.168.33.10
  • コピー先データストア名 : nvme_t3010esxi_01
  • ディスク形式 : シンプロビジョニング

実行結果は以下の通り。

> cd 'C:\Program Files\VMware\VMware OVF Tool\'
> .\ovftool --noImageFiles -ds=nvme_t3010esxi_01 -dm=thin -n=testvm2 vi://root:PASSWORD@192.168.33.10/testvm vi://root:PASSWORD@192.168.33.10/
Opening VI source: vi://root@192.168.33.10:443/testvm
Opening VI target: vi://root@192.168.33.10:443/
Deploying to VI: vi://root@192.168.33.10:443/
Transfer Completed
Completed successfully

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