2015年7月28日火曜日

QNAP TS-112PのrsyncとRTRRのローカルフォルダ間での転送速度比較

QNAPではNAS間のバックアップを目的として、大きく以下2通りの方法が提供されている。

 ・rsync
 ・RTRR (Realtime Remote Replication)

これらは本来、2台のNASを用いて遠隔地間でバックアップを実現するための機能なのだが、ローカルフォルダ間のファイルコピーを定期的(あるいはリアルタイム)に実施する機能としても利用できる。

今回その使い方を調べる意味で設定を入れてみて、その際に転送速度も計測してみたので、その内容を記載する。

rsyncの設定方法

QNAPの管理画面から「バックアップマネージャ」を開く。すると、左側に「Rsyncサーバ」という項目があるため選択すると以下の様な画面が表示される。


設定箇所は1箇所で、「リモートサーバからローカルホストへのバックアップを有効にする」にチェックを入れる。

次に「NAS to NAS」を選択する。なお、「Rsync」という項目もあり、同じような画面が表示されるが、ここを選んでもrsyncのせっていはできない。


「レプリケーションジョブの作成」ボタンを押す。ここからの細かな設定は割愛するが、ローカルフォルダ間でコピーを実施するため、接続先に自分自身を指定する。指定の仕方としては、リモートサーバーのIPアドレスを「127.0.0.1」に設定すれば良い。



RTRRの設定方法

「バックアップマネージャ」から「RTRR」を選んで設定すれば良い(ローカルで使用する場合は、「RTRRサーバー」でのRTRRサービス有効化が不要だったのが謎)。

RTRRのジョブ設定はウィザード形式で進む。ローカルフォルダ間でコピーをする際は、「同期化する場所の選択」で「ローカルフォルダからローカルフォルダ、または外部ドライブへ」を選べば良い。また、rsyncとの違いとしてリアルタイムでのレプリケーションがスケジュールとして選択可能。

転送速度比較

測定方法としては以下2パターンにて実施を行った。

 ①内蔵ディスク→内蔵ディスクでコピー
  /Download→/home/admin
  容量:1ファイル/約700GB
  rsync・RTRRともにオプションは全て無効

 ②外付けディスク→内臓ディスクへコピー
  /USBDisk1/hoge→/home/admin
  容量:2ファイル/約715GB
  rsync・RTRRともにオプションは全て無効

結果は以下の通り。

 ①内蔵ディスク→内蔵ディスクでコピー
  rsync:11.12MB/s
  RTRR:46.80MB/s

 ②外付けディスク→内臓ディスクへコピー
  rsync:13.36MB/s
  RTRR:44.94MB/s

①②共に、RTRRがrsyncに比べて3~4倍速いことがわかった(rsyncの処理の負荷によるものと想定)。RTRRはGUIでログ等が細かく確認できるため、特に理由がなければローカルフォルダ間のコピーではRTRRの利用を推奨する。

①のコピー処理は同一のディスクでシーケンシャルReadとWriteが発生するので速度が遅くなると思ったが、結果は①②もほぼ変わらないどころか、①の方が少し速い。これについては原因不明(内蔵HDDが7200rpmだからReadとWriteの処理を捌ききれた?外付けHDDがNTFSフォーマットだから?)。

また、一般にReadよりもWriteの方が処理が遅いはずなので、このNAS(QNAP TS-112P)のシーケンシャルWriteの性能は40~50MB/sあたりで頭打ちということも示す結果のような気がする。別途きちんとベンチマークして確認したい。

2015年7月15日水曜日

ドコモの通信の最適化と無効化方法について

ドコモの通信の最適化とは

いつからかドコモは「通信の最適化」という機能が備わっていて、spモード細則から引用すると以下の内容になっている。
(3) 通信の最適化

①別途当社の定めるところに従い同意いただいた場合、spモードのアクセスポイントを経由したパケット通信において、画面の表示速度や動画の再生開始時間を早くするための通信の最適化を行う場合があります。最適化とは、端末の画面に適したサイズに画像・動画を圧縮することや、より伝送効率の高いコーデック形式に動画を変換することをいいます。

②HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)通信時の画像等、spモード電子メールを含むメールの添付ファイルの最適化は行いません。

③最適化された画像等を復元することはできません。
最適化というと聞こえはよいが、要するに画像や動画の品質を低下させることを意味する。また、自分のコントールできない箇所でデータに変換が掛かることが気持ち悪いので、私個人としては無効にすることをおすすめする。

※「同意いただいた場合」と書いてあるが、同意した記憶が無くても契約時にデフォルトで有効になっている可能性が高いので、確認することをおすすめする

なお、通信を圧縮して月々の通信料を削減したいのであれば、Google ChromeやOpera等のブラウザの機能を使った方が、目に見える形で圧縮率がわかるし、好きな時にON・OFFが選べて良いと思う。

通信の最適化の無効化(非適用)方法

無効化方法は以下の通り。なお、ドコモは以下の通りオンライン手続きが可能だが、auは電話だけ、ソフトバンクに至っては無効化不可(強制)のようだ。

 ①スマートフォンで「dmenu」を開く
 ②dmenuの画面下部にある「契約内容確認などオンライン手続き」を開く
 ③「ご契約内容の確認・変更」を押す
 ④契約内容が複数ページにまたがって表示されるので、「spモード」を探す(後半にある)
 ⑤「通信の最適化」が「適用」になっている場合は「変更」を押し「非適用」に変える

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