2022年1月8日土曜日

Workgroup環境のWindwos OSからドメインユーザのパスワードを変更する

Windowsのユーザのパスワードを変更する場合は、通常は直接対象ユーザにてOSにログインを行いパスワードを変更すればよいが、何らかの理由で直接ログインはできないがパスワードを変更を行いたい場合がある。

例として挙げると、ドメインに新しいユーザを作成した際に「ユーザーは次回ログオン時にパスワード変更が必要」にチェックをしており、リモートデスクトップ接続では以下エラーでログインができず、パスワードが変更できないような場合だ。

このような状況下であってもパスワード変更を行う方法がある。今回は、Workgroup環境のWindows OSからドメインユーザのパスワードをリモートにて変更する手順を記載する。

環境

  • パスワード変更作業OS : Windows Server 2019 (Workgroup環境)
  • ドメインコントローラ : Windows Server 2016

パスワード変更手順

1. DNS設定確認

パスワード変更時にドメインコントローラと通信できるようにするため、DNSサーバとしてドメインコントローラを指定する。
※ADとDNSが統合されていない環境の場合は、ADの名前解決ができるDNSサーバを設定すること。

2. パスワード変更画面を表示

パスワード変更画面のメニューを表示させるため、以下キーを押す。環境によって若干キーが異なるので注意。

環境 操作手順
通常 Ctrl + Alt + Del
リモートデスクトップ Ctrl + Alt + End
仮想マシンコンソール 仮想マシン管理画面から「Ctrl + Alt + Del」をキー送信

メニュー画面では「パスワードの変更」を選択すると、パスワード変更画面が表示される。

3. ユーザ名を変更しパスワード変更

パスワード変更画面では、一見ログインユーザのみパスワード変更ができそうに見えるが、実はユーザ名を変更することで任意のユーザのパスワード変更が可能となる。ドメインユーザの場合は、[ドメイン名]\[ユーザ名]で記載する。

4. パスワード変更

特に問題なければ以下画面の通り、「パスワードは変更されました」と表示される。

以上で、Workgroup環境からのドメインユーザのパスワード変更作業は完了となる。パスワード変更後のパスワードで問題なくログインできることを確認しておこう。

パスワードが変更できない場合

パスワード変更を行った際に、以下2点のエラーによりパスワード変更に失敗することがある。それぞれの原因と対処法について記載する。

その1:「コンピューターが利用できないか、またはアクセスが拒否されているため、ドメインコントローラーから構成情報を読み取れませんでした。」

原因はDNS設定が正しくできていない場合やネットワークの問題で、ドメインコントローラと通信できないことにある。正しくDNSを設定し、ドメインコントローラと通信ができれば解消するはずだ。

その2:「パスワードを更新できませんでした。新しいパスワードとして指定された値は、パスワードの長さ、複雑さ、または履歴に関するドメインの要件を満たしていません。」

原因は単純にパスワードの要件を満たしていないことによるが、パスワード長、使用文字の種類、過去使用したパスワードの条件を満たしているのにこのメッセージが表示される場合がある。

その場合は、「パスワードの変更禁止期間」の設定を疑おう。デフォルトでは「1日」となっているので、これを「0日」に変更する。

変更後グループポリシーが反映されたのちに再度パスワードの変更をすれば成功するはずだ。グループポリシー反映が待てない場合は、ドメインコントローラでgpupdate.exe -forceにてグループポリシー反映を行おう。


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