Windows 10の次期OSとして登場したWindows 11は、OSのハードウェア要件が厳しく、古いPCへのインストールはできず、仮想環境などへの導入も困難と思われていた。
しかし、「Windows 11 development environment」を使うとESXi 7.0の仮想マシンとしてWindwos 11を動作させることができる。
「Windows 11 development environment」は、Windwos 11に各種開発ツールがインストールされた開発用OSとして、期間限定ではあるが無償提供されている。
今回、「Windows 11 development environment」をESXi 7.0上に展開し、要件を満たしていない環境においてもWindows 11を動作させる手順を記載する。
環境
Windows 11を展開する環境は以下の通り。後述するが、仮想マシンのハードウェアバージョンの関係上、ESXi 7.0 Update 1以降でなければ展開できないため注意すること。
- vCenter Server 7.0 Update 1d
- ESXi 7.0 Update 1c
「Windows 11 development environment」展開手順
1. 「Windows 11 development environment」のダウンロード
「Windows 11 development environment」は以下URLからダウンロードできる。
注意事項としては以下となる。
- 使用できる期間が決まっており、2022年1月時点では「2022年3月4日」が期限となる。おそらく、その期限に近づくと新たなOSイメージ提供されダウンロードできるようになると想定される。
- OSイメージは、VMware、Hyper-V、VirtualBoxといった各種仮想環境用のファイルをダウンロードできる。
- OSイメージは20GBもあるので注意!また、zip圧縮されているため、解凍する際も時間と容量を使うため注意。
- 仮想マシンのハードウェアバージョンはvmx-18となり、ESXi 7.0 U1 (7.0.1) 以降でなければ展開できないので注意。
今回はESXi 7.0上にインストールするため、VMware用のファイルをダウンロードする。20GBもあるので、回線帯域が細い場合は気長にダウンロード完了を待とう。
ダウンロードが完了したzipファイルを解凍を行うと、以下内容となっていた。
- WinDev2110Eval.mf
- WinDev2110Eval.ovf
- WinDev2110Eval-disk1.vmdk
試してはいないが、OVFファイル (.ovf
)の中身のハードウェアバージョンを修正し、マニフェストファイル (.mf
) のSHA-256のハッシュ値を更新すれば、ひょっとしたらESXi 7.0以前のバージョンにも展開できる可能性はある。
2. ESXi 7.0にOVFテンプレートのデプロイ
vSphere ClientやVMware Host Clientなどを使って、ダウンロードしたOVFファイルをESXi上に展開する。特に通常のOVFテンプレートと同様の手順にて展開すれば問題ない。
3. Windows 11の仮想マシンを起動
展開後、Windows 11の仮想マシンを起動してみると、何事もなくWindows 11のデスクトップが表示される。
vCenter Serverにて確認した仮想マシン情報は以下の通り。Windows 11ではあるが、ゲストOSの種別はWindows 10として扱っているようだ。
以上で、「Windows 11 development environment」をESXi 7.0上に展開する手順は完了となる。
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