2020年8月11日火曜日

RPAソフトウェア「UiPath」の無料評価版インストール手順

ロボティック・プロセス・オートメーション (RPA) と呼ばれる、人がPCで実施していた作業を自動化するソフトウェアが数年前から注目されており、日本国内・国外問わず多数のソフトウェアが販売されている。

Googleの日本国内における検索結果のトレンドをみると、「UiPath」と「WinActor」が2強であることがわかる。

UiPathは個人であれば永遠に無料で使える評価版が提供されている。ライセンスとしては、以下が含まれている。

  • Studioと呼ばれるRPAのワークフロー開発環境 x 2環境分
  • Attended Robotstと呼ばれる人が都度実行するロボット x 2台分
  • Unattended Robotsと呼ばれるUiPath Orchestratorと呼ばれる統合管理サービスから実行するロボット x 1台分

※(参考) UiPath RPA Platform無料評価版 Studio&Cloud | UiPath

今回、UiPathの無料評価版を使ってロボットのワークフロー開発環境となる「UiPath Studio Pro/StudioX」のインストール手順と、クラウドサービスにて提供されている統合管理ツール「UiPath Orchestrator」との接続手順を記載する

UiPath Studioのインストール

1. UiPathのアカウント作成

以下サイトから「Community Cloud」の「Try It」を選択し、アカウントの登録を行う。

アカウントの登録を行うと、以下のような管理画面 (UiPath Automation Cloud) にアクセスできるようになる。

2. UiPath Studio Pro/StudioXのインストーラをダウンロード

UiPath Automation Cloudの右側の「Studio/StudioXをダウンロード」を選択し、インストーラをダウンロードする。1つのインストーラにStudio/StudioXの両方が含まれており、容量は300MB程度となり、2020/8/10時点では、バージョンは「20.6.0-beta0093」となっていた。

3. UiPath Studio Pro/StudioXをインストール

ダウンロードしたexeファイルを実行すれば、何も聞かれることなくUiPath Studioがインストールされ起動してくる。

ちなみに、インストール後に再度インストーラを実行すると、後述するUiPath Orchestratorとの接続情報もリセットされるようなので注意。

4. Communityライセンスを選択

起動時にライセンスアクティベーションを求められるので「Communityライセンス」を選択する。

5. UiPath Studio Pro/StudioXのどちらかを選択

UiPath Studio Proと UiPath StudioXの選択が求められる。通常の仕様をするならUiPath Studio Proを選択すればよいが、マニュアルなしでワークフローを作って動作させてみたいのであれば、UiPath StudioXを選択するのもアリだ。
※実際、私はUiPath StudioXをマニュアルなしで使って希望通りのワークフローを作ることができた。

6. 最新版/安定板の選択

特に理由がなければ「安定板」を選択でよいだろう。

以上で、UiPath Studio Pro/StudioXが使えるようになった。

UiPath Orchestratorと接続

UiPath Studio Pro/StudioXをインストールしたのち、UiPath Orchestratorと呼ばれるクラウドサービスで提供されている統合管理ツールと接続する。UiPath Orchestratorと接続することで、正しくライセンスの消費もされるようになる。

1. UiPath Orchestratorにログイン

UiPath Automation Cloudにて、「Orchestrator サービス」を選択する。通常、「アカウント名+Default」という名前になっている。

2. 「クラシックフォルダー」を選択

UiPath Orchestratorでは「モダンフォルダー」と「クラシックフォルダー」の2つの表示があるが、今回は「クラシックフォルダー」で設定を行うため、左上のフォルダ選択にて「クラシックフォルダー」を選択する。

3. 「マシン」を作成

UiPath StudioをインストールしたOSのホスト名と同じ名前でマシンの登録を行う。

4. 「ロボット」を作成

ロボットを任意の名前 (今回はrobot01) で作成する。この際に、先ほど作成したマシンを選択し、OS上の実行アカウントを登録する。

なお、このアカウントを登録する際に、ドメイン名はFQDNではなく、コマンドプロンプトでwhoamiコマンドを実行した際のユーザと同じ表記で合わせる必要があるので注意。

Microsoft Windows [Version 10.0.17763.1217]
(c) 2018 Microsoft Corporation. All rights reserved.

C:\Users\tadmin>whoami
intrat\tadmin  ←★この表示と同じ表記でユーザ名を指定する

5. UiPath StudioをインストールしたマシンをUiPath Orchestratorに接続

タスクトレイの「UiPath Assistant」をクリックし、UiPath Assistantの画面を開き、歯車アイコンを選択したのち「Orchestrator Settings」を選択する。

以下を設定し、「Connect」ボタンを押す。

  • Machine Name : OSのホスト名が自動入力される
  • Orchestrator URL : https://cloud.uipath.com/<アカウント名>/<アカウント名>Default/
  • Machine Key : UiPath Orchestratorでマシンを作成した際に生成されたKeyを入力

問題なく接続できれば、ステータスが「Connected, Licensed」となるはずだ。

なお、ロボット作成時に設定したユーザ名が、OS情報 と不一致している場合は、「Connected, Unlicensed」となり、マウスオーバーすると「Robotが存在しません」と表示される。

この場合は、UiPath Orchestratorで設定したロボットの登録内容において、ユーザ情報がOSのコマンドプロンプトでwhoamiコマンドを実行した際の表示と同じになっていない可能性があるので、再度設定見直しを実施しよう。

まとめ

以上でUiPathを使用する準備が整った。試しに、UiPath StudioXを使ってスマホで撮影した動画をXMedia Recodeというフリーソフトでエンコードする作業を自動化してみたところ、1時間程度で実装することができた。直感的にワークフローを作成することができ、利用者に対するハードルはかなり低いソフトウェアであると感じた。

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