ただし、仮想マシンに作成できるNICには上限があり(例えば、vSphereでは最大10)、それ以上の数のNICを仮想マシンに付与したい場合は、OSの機能にてVLANタグの設定を行い通信をさせることになる。
今回は、Windows Server 2016以降のOSにてVLANタグ付きの通信を行う設定を検証してみた。
環境
VLANによる通信が可能なスイッチに2台のESXiを接続し、それぞれのESXiにVLANタグ付きの通信を行う仮想マシンを配置する。以下に物理的な接続と論理的な接続を図示したものを記載する。物理的には1本のケーブルとなるが、VLAN ID1011と1055の2つのVLANで論理的にネットワーク分割を行う。
ハイパーバイザーの設定(ESXi)
ESXiの仮想スイッチにてVLAN IDを4095で設定したポートグループ作成する。- 0 : VLANタグなし
- 1-4094 : 仮想スイッチにてVLANタグを付与
- 4095 : OSにてVLANタグを付与
OSにてVLANインターフェースを作成
- 「サーバーマネージャー」→「ローカルサーバー」にて、「NICチーミング」の「無効」の文字を選択する。
- 「NICチーミング」の左側の「タスク」から「チームの新規作成」を選択する。
- ここでチームインターフェースを「Team1」という名前として作成することにする。しかし、仮想マシンの場合、デフォルトの設定では以下メッセージが表示され作成に失敗する。
The only valid LoadBalancingAlgorithms in a Virtual Machine are ‘TransportPorts’, ‘IPAddresses’, and ‘MacAddresses’
要約すると、仮想マシンの場合は負荷分散モードに「動的」は設定できない旨のメッセージとなる。したがって、負荷分散モードを「アドレスのハッシュ」に設定することで対応する。
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「チームインターフェース」タブにて、作成したチームインターフェースを右クリックし、「プロパティ」を選択する。
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「VLANメンバーシップ」の欄にて「特定のVLAN」を選び、VLAN IDを入力し、「OK]を選択する。インターフェース名は自動で「Team1 - VLAN 1011」といったように、VLAN IDの名前が付与される。
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VLANを追加する場合は、チームインターフェースを選択した状態で、右側の「タスク」から「インターフェイスの追加」を選択する。
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先ほどと同様に「VLANメンバーシップ」の欄にて「特定のVLAN」を選び、VLAN IDを入力する。
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ネットワークアダプタを確認すると、以下の3つのアダプタが作成されているはずだ。VLAN 1011とVLAN 1055のNICに通常のインターフェースと同様にIPアドレスやサブネットマスクを設定する。
- Team1
- Team1 - VLAN 1011
- Team1 - VLAN 1055
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以上で設定は完了となる。試しにPing疎通を確認すると、2つのVLAN IDのIPアドレスを利用して疎通確認をすることができた。
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