fdisk
でパーティション作成をしようとすると、以下のようにWARNINGメッセージで怒られる。[root@localhost ~]# fdisk /dev/sdb
Welcome to fdisk (util-linux 2.23.2).
Changes will remain in memory only, until you decide to write them.
Be careful before using the write command.
Device does not contain a recognized partition table
Building a new DOS disklabel with disk identifier 0x5a730435.
WARNING: The size of this disk is 3.2 TB (3221225472000 bytes).
DOS partition table format can not be used on drives for volumes
larger than (2199023255040 bytes) for 512-byte sectors. Use parted(1) and GUID
partition table format (GPT).
どうやらディスクサイズが2TB以上の場合は、DOS partition (いわゆるMBR)形式ではフォーマットできないので、parted
コマンドを使ってGPT形式でフォーマットせよ、とのことらしい。といわけで、
parted
コマンドでパーティション作成を実施してみよう。環境
OSはRHEL 7.6となる。fdisk -l
で確認したディスクの認識状況は以下の通り。[root@localhost ~]# fdisk -l
Disk /dev/sda: 17.2 GB, 17179869184 bytes, 33554432 sectors
Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O サイズ (最小 / 推奨): 512 バイト / 512 バイト
Disk label type: dos
ディスク識別子: 0x000b36a6
デバイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム
/dev/sda1 * 2048 2099199 1048576 83 Linux
/dev/sda2 2099200 33554431 15727616 8e Linux LVM
Disk /dev/sdb: 3221.2 GB, 3221225472000 bytes, 6291456000 sectors
Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O サイズ (最小 / 推奨): 512 バイト / 512 バイト
/dev/sdb
が、3221GBほどあるので、これを「GPT形式」で「LVM」のディスクとして使えるようにする。
parted
でパーティションを作成
1. パーティション作成前の状況を確認
作業前にparted
コマンドを使ってディスクの状況を確認する。操作体系はfdisk
と似ており、「p」コマンドにて確認できる。[root@localhost ~]# parted /dev/sdb
GNU Parted 3.1
/dev/sdb を使用
GNU Parted へようこそ! コマンド一覧を見るには 'help' と入力してください。
(parted) p ←★pで状況表示
エラー: /dev/sdb: ディスクラベルが認識できません。
モデル: VMware Virtual disk (scsi)
ディスク /dev/sdb: 3221GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: unknown
ディスクフラグ:
2. GPT形式に設定
mklabel
でGPT形式に設定する。(parted) mklabel gpt ←★GPTに設定
(parted) p
モデル: VMware Virtual disk (scsi)
ディスク /dev/sdb: 3221GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: gpt ←★GPTになっている
ディスクフラグ:
番号 開始 終了 サイズ ファイルシステム 名前 フラグ
3. パーティション作成
mkpart
でパーティションを作成する。「パーティションの名前」や「ファイルシステムの種類」は空白で問題ないようだ。ただし、設定値を誤ると「アライメントが正しくないためにパフォーマンスがでません」という警告が出る。以下に実行例を記載する。
(parted) mkpart
パーティションの名前? []? ←★空白でOK
ファイルシステムの種類? [ext2]? ←★空白でOK
開始? 0
終了? 3221G
警告: 操作の結果できるパーティションはアライメントが正しくないためにパフォーマンスがでません。
↑★警告が表示される
無視(I)/Ignore/取消(C)/Cancel? I
(parted) p
モデル: VMware Virtual disk (scsi)
ディスク /dev/sdb: 3221GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: gpt
ディスクフラグ:
番号 開始 終了 サイズ ファイルシステム 名前 フラグ
1 17.4kB 3221GB 3221GB
警告を出さないようにするには、単位を「%」で指定すればよい。これでエラーなくパーティション「1」が作成された。(parted) mkpart
パーティションの名前? []? ←★空白でOK
ファイルシステムの種類? [ext2]? ←★空白でOK
開始? 0%
終了? 100%
(parted) p
モデル: VMware Virtual disk (scsi)
ディスク /dev/sdb: 3221GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: gpt
ディスクフラグ:
番号 開始 終了 サイズ ファイルシステム 名前 フラグ
1 1049kB 3221GB 3221GB
4. LVMに設定
パーティション番号「1」に対して、LVMを有効に設定する。(parted) set 1 lvm on
(parted) p
モデル: VMware Virtual disk (scsi)
ディスク /dev/sdb: 3221GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: gpt
ディスクフラグ:
番号 開始 終了 サイズ ファイルシステム 名前 フラグ
1 1049kB 3221GB 3221GB lvm
↑★フラグに「lvm」と表示されている
(parted)
5. parted
を終了
これでパーティション作成は終了となる。parted
を終了すると、「/etc/fstab
の更新を忘れないように」と、親切に表示される。(parted) q
通知: 必要であれば /etc/fstab を更新するのを忘れないようにしてください。
PV・VG・LVを作成
PV・VG・LV作成は、MBRと同様の手順で実施できる。簡単に作業結果のみ記載する。ちなみに、確認系コマンドはコマンドが短くて打ちやすかったので以下を使ってみた。確認対象 | 定番コマンド | 今回コマンド |
---|---|---|
PV | pvdisplay |
pvs |
VG | vgdisplay |
vgs |
LV | lvdisplay |
lvs |
1. PV作成
[root@localhost ~]# pvcreate /dev/sdb1
Physical volume "/dev/sdb1" successfully created.
[root@localhost ~]# pvs
PV VG Fmt Attr PSize PFree
/dev/sda2 rhel lvm2 a-- <15.00g 0
/dev/sdb1 lvm2 --- <2.93t <2.93t
2. VG作成
LVMの時代はPEの個数に65536個上限の制約があり、-s
オプションでPEサイズを大きく指定する必要があったようだが、現在はLVM2が使われており、PE個数の上限の心配はしなくてよい。[root@localhost ~]# vgcreate data /dev/sdb1
Volume group "data" successfully created
[root@localhost ~]# vgs
VG #PV #LV #SN Attr VSize VFree
data 1 0 0 wz--n- <2.93t <2.93t
rhel 1 2 0 wz--n- <15.00g 0
3. LV作成
[root@localhost ~]# lvcreate -n data -l 100%FREE data
Logical volume "data" created.
[root@localhost ~]# lvs
LV VG Attr LSize Pool Origin Data% Meta% Move Log Cpy%Sync Convert
data data -wi-a----- <2.93t
root rhel -wi-ao---- 13.39g
swap rhel -wi-ao---- 1.60g
4. ファイルシステム作成
RHEL 7だったのでxfsにする。[root@localhost ~]# mkfs.xfs /dev/data/data
meta-data=/dev/data/data isize=512 agcount=4, agsize=196603904 blks
= sectsz=512 attr=2, projid32bit=1
= crc=1 finobt=0, sparse=0
data = bsize=4096 blocks=786415616, imaxpct=5
= sunit=0 swidth=0 blks
naming =version 2 bsize=4096 ascii-ci=0 ftype=1
log =internal log bsize=4096 blocks=383992, version=2
= sectsz=512 sunit=0 blks, lazy-count=1
realtime =none extsz=4096 blocks=0, rtextents=0
5. マウント
試しに手動でマウントしてみる。[root@localhost ~]# mkdir /data
[root@localhost ~]# mount /dev/mapper/data-data /data
[root@localhost ~]# df -h
ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置
/dev/mapper/rhel-root 14G 1.1G 13G 8% /
devtmpfs 908M 0 908M 0% /dev
tmpfs 920M 0 920M 0% /dev/shm
tmpfs 920M 8.9M 911M 1% /run
tmpfs 920M 0 920M 0% /sys/fs/cgroup
/dev/sda1 1014M 146M 869M 15% /boot
tmpfs 184M 0 184M 0% /run/user/0
/dev/mapper/data-data 3.0T 33M 3.0T 1% /data
6. OS起動時の自動マウント設定
parted
コマンド終了時に親切に言われているので、/etc/fstab
にマウント設定を追記しておこう。[root@localhost ~]# cat /etc/fstab
/dev/mapper/rhel-root / xfs defaults 0 0
UUID=1b3eb24d-7d2c-4023-9d4d-933bea63cd3f /boot xfs defaults 0 0
/dev/mapper/rhel-swap swap swap defaults 0 0
/dev/mapper/data-data /data xfs defaults 0 0
↑★追記
以上で作業は完了となる。
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