この貼り付ける機能は、TeraTermやコマンドプロンプト、PowerShellではマウスの右クリックで実施できるようになっているが、逆に言えば右クリック一回でクリップボードの中身が全て貼り付けられてしまい、事故に繋がることがある。
そのため、特に保守運用を実施する場面では、右クリック1回での貼り付け機能を停止し、1回確認が実施されるプロセスを挟むようにすると良い。今回はその方法について記載する。
TeraTerm
日本語UIの場合は、[設定]→[その他設定]→[コピーと貼り付け]タブを選択する。英語UIの場合は[Setup]→[Additional settings]→[Copy and Paste]タブを選択する。以降は日本語UIにて説明する。設定項目とその意味は以下になる。言ってしまえば、デフォルトのままがオススメ。
継続行コピーを有効にする (デフォルト:チェック有)
TeraTerm等で1行が長いと右端で折り返されて表示されるが、その行をコピーした際に、改行を入れないで1行としてコピーするためのオプション。基本的に有効にしておけば良い。
右クリックでの貼り付けを無効にする (デフォルト:チェック無)
TeraTerm上で右クリックを押しても何も反応しなくなる。不便なので原則チェックしない。
右クリックでの貼り付けを確認する (デフォルト:チェック無)
右クリックですぐに貼り付けられるのではなく、右クリックメニューとして、「貼り付け」と「貼り付け<CR>」を選ばなければペーストされなくなる。好みで有効にする。より安全を求めるなら有効にすべきだが、最近のTeraTermは改行コードが入っている文字のペーストは一度確認ポップアップが出るので、無効にしてもそこまで危険では無いと思う。
中クリックでの貼り付けを無効にする (デフォルト:チェック有)
ホイールのクリックで貼り付けたいという変わった方は、好みでこちらのチェックを外せば良い。
左クリックでののみ選択を確認する (デフォルト:チェック有)
チェックを外せば右クリックでも文字の選択ができるようになる。この場合、範囲選択完了直後にペーストされるようになる。こちらも好みで設定する。
危険なクリップボードの貼り付けを確認する (デフォルト:チェック有)
キーワードファイルを選択し、特定ワードがあると、「クリップボードの確認」のポップアップが表示されるようにある。例えば、haltと書いたキワードファイルを設定しておけば、haltが含まれた文字をペーストしようとすると改行が無くても確認ポップアップが表示される。
区切り文字
キーワードファイルの単語の区切り文字を設定できる機能、、、と思われる(きちんと使っていないので良くわからない)。
貼り付け行間遅延 (デフォルト:10ms)
シリアルポートの場合は、転送速度の関係からコマンド欠けが発生することもあるので設定することはあったが、SSHでも貼り付け時の各コマンドの遅延時間を設定できる。ただし、SSHで帯域も十分にあるのであれば、特にデフォルト値から変更は不要と考える。
コマンドプロンプト
タイトルバーを右クリック→[プロパティ]→[オプション]タブの[簡易編集モード]のチェックを外せば良い。逆にチェックすると右クリックで貼り付け放題になる。[簡易編集モード]を無効にした場合のコマンドプロンプトでのコピー&ペーストの方法は以下手順で実施する。ちょっと面倒。
①コマンドプロンプトで右クリック→[範囲指定]を選択
②文字列を左クリックで選択
③Enterにてコピー
④コマンドプロンプトで右クリック→[貼り付け]を選択
PowerShell
コマンドプロンプトと全く同様。タイトルバーを右クリック→[プロパティ]→[オプション]タブの[簡易編集モード]のチェックを外せば良い。逆にチェックすると右クリックで貼り付け放題になる。[簡易編集モード]を無効にした場合のPowerShellでのコピー&ペーストの方法はコマンドプロンプト同様、以下手順で実施する。
①コマンドプロンプトで右クリック→[範囲指定]を選択
②文字列を左クリックで選択
③Enterにてコピー
④コマンドプロンプトで右クリック→[貼り付け]を選択
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