2021年8月3日火曜日

Windows 365を無料トライアルしてみた

2021/8/2よりクラウド上でWindowsクライアントを使うことができる「Windows 365 Cloud PC」が正式リリースされた。これにより、いままではPC購入時に買い切りライセンスで購入することが一般的だったWindowsクライアントをサブスクリプション (月額課金) によるサービスとして利用することができるようになった。

Windows 365 Cloud PCは、60日間の無料トライアルによる利用ができる。本記事では、Windows 365 Cloud PCの無料トライアルライセンスを使ってクラウド上にWindows OSをデプロイし、外部からリモートデスクトップ接続する手順を記載する。

環境

私の環境では、あらかじめAzure AD Freeによるユーザ認証が可能となっている。Azure AD Freeの設定手順は以下別記事を参照いただきたい。

無料トライアルライセンスを入手

1. Windows 365 Cloud PCの製品サイトにアクセス

まずは、以下URLにアクセスする。ここでは、Windows 365 Cloud PCのプランと料金を確認することができる。

BussinessとEnterpriseの2つエディションを選ぶことができ、さらにCPUやメモリのスペックに応じて、Basic、Standard、Premiumの3種類が用意されている。今回は、BussinessエディションのBasicプランを利用する。

無料トライアルを利用するため、「2か月間無料でお試し」のリンクをクリックする。

2. 無料トライアルライセンスを入手

「試用してWindowsハイブリッド特典を使用する」は「いいえ」を選び続行する。

初めに、ライセンスを紐づけるアカウントを確認される。今回はAzure ADに登録しているアカウントを指定した。この後の手順で「Microsoft 365管理センター」にてライセンスの管理を行うため、「Microsoft 365管理センター」の操作が可能な権限が必要となる。

「購入手続きへ進む」の画面では、「無料トライアル」を選択する。

「注文の受領書」画面では「続行」を選択する。以上で無料トライアルライセンスが付与される。

3. Microsoft 365管理センターにて、ライセンスをユーザに割り当て

自動的に「Microsoft 365管理センター」に遷移する。もし遷移しなかった場合は以下URLに直接アクセスしよう。

左メニューの「課金情報」→「お使いの製品」を選択し、Windows 365 Bussinessのトライアルライセンスの「ライセンスを割り当てる」のリンクを選択する。

後は画面に従って、Windows 365 Cloud PCを使用するユーザにライセンスを割り当てる。

Cloud PCをデプロイ

1. Windows 365 Cloud PCの管理画面にアクセス

以下のWindows 365 Cloud PCの管理画面にアクセスする。

アクセスすると、突然「あなたのクラウドPCは準備中です」と表示され、Cloud PCの展開が開始される。

2. Cloud PCが自動展開されるので待機

そのまま「開始」ボタンをクリックすると、以下のような画面となる。「クラウドPCを設定しています」と表示されている場合は、まだOSが展開中であり操作ができないので待機する。私の場合は20~25分程度の時間を要した。

展開が完了すると、「Cloud PC is ready」と表示される。

3. ログイン確認

「ブラウザーで開く」を選択し、Cloud PCのアイコンをダブルクリックすると、「ローカルリソースへのアクセス」の確認が表示されるので、「許可」を選択する。

ライセンスを割り当てたユーザ及びパスワードでログインをすると、以下の通りブラウザ上でWindows OSに接続できる。なお、CPUはXeon Platinum 8168 2.70GHzとなっていた。

リモートデスクトップ接続アプリによる接続

Windows 365のCloud PCに対しては、ブラウザだけでなく専用のリモートデスクトップ接続アプリによる接続が可能となる。

1. Windows用のリモートデスクトップ接続アプリをダウンロード

先ほどのWindows 365の管理画面から、「↓」メニューをクリックすると、各種リモートデスクトップ接続アプリのダウンロードできる。

今回はWindows版をダウンロードする。その際に、「サブスクリプションURL」と呼ばれる登録用URLが表示できるため、控えておくこと。

2. Windows用のリモートデスクトップ接続アプリをインストール

リモートデスクトップ接続アプリのインストーラはmsi形式となるため、ダブルクリックしウィザードに従ってインストールすれば問題ない。

インストール完了後、リモートデスクトップ接続アプリを起動したのち、「登録」ボタンを押し、先ほど控えた「サブスクリプションURL」を入力する。

3. 接続確認

ブラウザと同様に接続可能なCloud PCが表示されるので、ダブルクリックして接続する。

資格情報を入力すれば、先ほどのCloud PCにログインできる。なお、通常のリモートデスクトップ接続とは異なり、HTTPS通信によってCloud PCと接続される。そのため、プロキシサーバ経由で問題なく接続できることを確認した。

Windows 365 Cloud PCを日本語化

Cloud PCはデフォルトで英語のみ表示と入力ができる状態になっているので、日本語化を行う。

1. 言語パックをダウンロード及び設定

Windowsの「設定」画面を開き、「Time & Language」→「Language」に移動する。「Add a language」の「+」ボタンを選択し、「日本語」の言語パックの追加を行う。

OS表示言語も変更するため、「Set as my Windows display language」にもチェックすること。

数分待つとインストールが完了し、サインアウトを求められるため、「Yes」を選択する。

2. 再ログイン

再度ログインすると、以下の通り日本語に表示が変更されていることがわかる。

参考

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