2019年8月14日水曜日

Red Hat Enterprise Linux 8をインストールして、動作確認してみた

とうとうRed Hat Enterprise Linux 8 (以降RHEL 8)が2019年5月7日にリリースされた。忙しくて試すことができていなかったが、ようやく評価ライセンスとISOをダウンロードして試すことができたので、インストール手順と簡単に動作確認をした結果を記載する。

インストール手順はRHEL 7と大差ない

ESXi 6.7 Update 1環境にインストールしてみる。
  1. ESXiで仮想マシン作成時に「Red Hat Enterprise Linux 8 (64ビット)」を選択しておく。


  2. ISOイメージから起動させ、「Install Red Hat Enterprise Linux 8.0.0」を選択する。デフォルトでは、「Test this media 8 install Red Hat Enterprise Linux 8.0.0」が選ばれているが、メディアスキャンが必要な場合はほとんどないし、時間もかかるのでお勧めしない。


  3. 言語はいつも通り日本語を選ぶ。


  4. RHEL 7に比べて、設定画面は見やすくなった。


  5. RHEL 7はデフォルトで「最小限のインストール」だったが、RHEL 8ではデフォルトが「サーバー (GUI使用)」なので注意。GUI環境が不要な場合は、必ず変更しよう。今回は「最小限のインストール」でインストールすることにし、仮想環境なので「ゲストエージェント」のみにチェックを入れてみた。


  6. インストールが開始される。



    最小限のインストールであれば、10分もかからないで完了するはず。
  7. 特にエラーもなく起動できた。

設定コマンド等もRHEL 7と大差ない

基本的なコマンドはRHEL 7と変更になっていないようだ。以下、変更がなかったコマンドを列挙する。
設定項目 コマンド
サービス設定 systemctl
パッケージ管理 yum (後述するが実態はdnfへのシンボリックリンク)
リソース確認 top, vmstat
NIC設定 nmcli, nmtui
ネットワーク確認 ip a, ip r, ss, ping, tracepath
ディスク設定 fdisk, parted, pvcreate, vgcreate, lvcreate
ディスク確認 df, pvdisplay, vgdisplay, lvdisplay

OS基本情報を確認

カーネルバージョンが4.x台になっている。
[root@localhost ~]# uname -a
Linux localhost.localdomain 4.18.0-80.el8.x86_64 #1 SMP Wed Mar 13 12:02:46 UTC 2019 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
[root@localhost ~]# cat /etc/redhat-release
Red Hat Enterprise Linux release 8.0 (Ootpa)

ファイルシステムを確認

RHEL 7をvSphere環境で作る際はBIOSが選択されていたが、RHEL 8の場合はUEFIが選択されるようになる。それによるディスクパーティション構成に差異があるようだ。
最も大きな違いは、パーティションテーブルが「GPT」になっていることだと思う。
[root@localhost ~]# df -h
ファイルシス          サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
devtmpfs                900M     0  900M    0% /dev
tmpfs                   915M     0  915M    0% /dev/shm
tmpfs                   915M  8.7M  907M    1% /run
tmpfs                   915M     0  915M    0% /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/rhel-root    13G  1.3G   12G   11% /
/dev/sda2              1014M  158M  857M   16% /boot
/dev/sda1               599M  6.6M  593M    2% /boot/efi
tmpfs                   183M     0  183M    0% /run/user/0

[root@localhost ~]# parted /dev/sda p
モデル: VMware Virtual disk (scsi)
ディスク /dev/sda: 17.2GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: gpt
ディスクフラグ:

番号  開始    終了    サイズ  ファイルシステム  名前                  フラグ
 1    1049kB  630MB   629MB   fat32             EFI System Partition  boot, esp
 2    630MB   1704MB  1074MB  xfs
 3    1704MB  17.2GB  15.5GB                                          lvm

YumがDNFになった

Yumが後継のDNFに代わっている。yumコマンドはdnfコマンドのシンボリックリンクとなっている。なお、DNFは「Dandified Yum」の略称。「ダンディーなYum」ってこと?
[root@localhost ~]# yum
Updating Subscription Management repositories.
Unable to read consumer identity
This system is not registered to Red Hat Subscription Management. You can use subscription-manager to register.
usage: dnf [options] COMMAND

~(以下略)~

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