・rsync
・RTRR (Realtime Remote Replication)
これらは本来、2台のNASを用いて遠隔地間でバックアップを実現するための機能なのだが、ローカルフォルダ間のファイルコピーを定期的(あるいはリアルタイム)に実施する機能としても利用できる。
今回その使い方を調べる意味で設定を入れてみて、その際に転送速度も計測してみたので、その内容を記載する。
rsyncの設定方法
QNAPの管理画面から「バックアップマネージャ」を開く。すると、左側に「Rsyncサーバ」という項目があるため選択すると以下の様な画面が表示される。設定箇所は1箇所で、「リモートサーバからローカルホストへのバックアップを有効にする」にチェックを入れる。
次に「NAS to NAS」を選択する。なお、「Rsync」という項目もあり、同じような画面が表示されるが、ここを選んでもrsyncのせっていはできない。
「レプリケーションジョブの作成」ボタンを押す。ここからの細かな設定は割愛するが、ローカルフォルダ間でコピーを実施するため、接続先に自分自身を指定する。指定の仕方としては、リモートサーバーのIPアドレスを「127.0.0.1」に設定すれば良い。
RTRRの設定方法
「バックアップマネージャ」から「RTRR」を選んで設定すれば良い(ローカルで使用する場合は、「RTRRサーバー」でのRTRRサービス有効化が不要だったのが謎)。RTRRのジョブ設定はウィザード形式で進む。ローカルフォルダ間でコピーをする際は、「同期化する場所の選択」で「ローカルフォルダからローカルフォルダ、または外部ドライブへ」を選べば良い。また、rsyncとの違いとしてリアルタイムでのレプリケーションがスケジュールとして選択可能。
転送速度比較
測定方法としては以下2パターンにて実施を行った。①内蔵ディスク→内蔵ディスクでコピー
/Download→/home/admin
容量:1ファイル/約700GB
rsync・RTRRともにオプションは全て無効
②外付けディスク→内臓ディスクへコピー
/USBDisk1/hoge→/home/admin
容量:2ファイル/約715GB
rsync・RTRRともにオプションは全て無効
①内蔵ディスク→内蔵ディスクでコピー
rsync:11.12MB/s
RTRR:46.80MB/s
②外付けディスク→内臓ディスクへコピー
rsync:13.36MB/s
RTRR:44.94MB/s
①②共に、RTRRがrsyncに比べて3~4倍速いことがわかった(rsyncの処理の負荷によるものと想定)。RTRRはGUIでログ等が細かく確認できるため、特に理由がなければローカルフォルダ間のコピーではRTRRの利用を推奨する。
①のコピー処理は同一のディスクでシーケンシャルReadとWriteが発生するので速度が遅くなると思ったが、結果は①②もほぼ変わらないどころか、①の方が少し速い。これについては原因不明(内蔵HDDが7200rpmだからReadとWriteの処理を捌ききれた?外付けHDDがNTFSフォーマットだから?)。
また、一般にReadよりもWriteの方が処理が遅いはずなので、このNAS(QNAP TS-112P)のシーケンシャルWriteの性能は40~50MB/sあたりで頭打ちということも示す結果のような気がする。別途きちんとベンチマークして確認したい。
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