2020年10月6日にv1.0がリリースされたESXi Arm Editionは、定期的にバージョンアップがされており、2021年4月2日に久しぶりに新バージョンであるv1.3がリリースされた。ビルド番号は以下の通りとなる。
- v1.0 : Build 16966451
- v1.1 : Build 17068872
- v1.2 : Build 17230755
- v1.3 : Build 17839012
修正内容は以下URLに記載がされているが、私の環境では特にvCenter Serverで管理もしていないことから、大きく影響を受けるようなBug Fixはなさそうに見える。
ただ、今後も頻繁に新バージョンがリリースされそうな雰囲気もあることから、ESXi Arm Editionのバージョンアップを実施した。
環境
前提として、Raspberry Pi 4にESXi Arm Editionがインストール済みであることが必要となる。手順は以下記事を参照いただきたい。
バージョンアップ手順
1. ESXi Arm Editionの新イメージを入れたUSBメモリを作成
当初からESXi Arm EditionがインストールされているUSBメモリとは別に、バージョンアップ用としてもう1つUSBメモリを準備し、「Rufus」を使ってESXi Arm Editionの新しいバージョンのISOイメージ「VMware-VMvisor-Installer-7.0.0-<ビルド番号>.aarch64.iso」を選択し、USBメモリに書き込みを行う。
作成後は、Raspberry Pi 4の空いているUSBポートに接続しておこう。
2. ESXiを再起動
VMware Host Clientなどを利用してESXiサーバを再起動する。
3. ESXi Arm Editionの新イメージのUSBメモリからブートする
Raspberry Pi起動画面が表示されているタイミングでESCキーを押してUEFIにログインし、「Boot Manager」を選択する。ESXi Arm Editionの新イメージのインストーラが入ったUSBメモリを選択してブートする。
4. ESXiのインストール先として既存のUSBメモリを選択する
ESXiのインストーラが起動し、途中ESXiのインストール先の選択画面が表示されるので、当初からESXiがインストールされているUSBメモリを選択する。
この際に、「ESXi and VMFS Found」の画面が表示されるので、「Install ESXi, preserve VMFS datastore」を選択する。
ここで注意事項となるが、ESXi Arm Edition v1.1以降にバージョンアップする際は、VMFSのデータは維持するものの、ESXiとしての設定はすべて初期化されてしまう。これは公式サイトのChangelogでも以下の通り記載されている。
October 22, 2020 - v1.1
Note: Upgrade is NOT possible, only fresh installation is supported. If you select “Preserve VMFS” option, you can re-register your existing Virtual Machines.
したがって、ESXiインストール後に、再度必要な設定を実施する必要がある。
5. インストール後にESXiの再設定を実施
インストールが完了しESXiが起動したのち、ESXiに対して実施していた設定を再度投入する。以下は私の環境で実施した作業となる。特に、NTPサーバを設定しないとかなり時刻がずれた状態で起動してしまうため、忘れずに再設定をすること。
- 固定IPアドレス設定
- DNS・ホスト名設定
- NTP設定
- ユーザ・権限設定
- iSCSI設定
- 仮想マシンをvmxファイルから再登録
以上でESXi Arm Editionのバージョンアップ作業は完了となる。以下はv1.0からv1.1にバージョンアップした際の例となるが、ESXiのバージョン表記が「ESXi on Arm Fling (Build 17068872)」となっていることがわかる。
更新履歴
- 2020/10/24 新規作成
- 2021/4/3 v1.3リリースに合わせて情報を最新化
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