2021年4月3日土曜日

ESXi Arm Editionをバージョンアップする手順 (v1.3対応)

2020年10月6日にv1.0がリリースされたESXi Arm Editionは、定期的にバージョンアップがされており、2021年4月2日に久しぶりに新バージョンであるv1.3がリリースされた。ビルド番号は以下の通りとなる。

  • v1.0 : Build 16966451
  • v1.1 : Build 17068872
  • v1.2 : Build 17230755
  • v1.3 : Build 17839012

修正内容は以下URLに記載がされているが、私の環境では特にvCenter Serverで管理もしていないことから、大きく影響を受けるようなBug Fixはなさそうに見える。

ただ、今後も頻繁に新バージョンがリリースされそうな雰囲気もあることから、ESXi Arm Editionのバージョンアップを実施した。

環境

前提として、Raspberry Pi 4にESXi Arm Editionがインストール済みであることが必要となる。手順は以下記事を参照いただきたい。

バージョンアップ手順

1. ESXi Arm Editionの新イメージを入れたUSBメモリを作成

当初からESXi Arm EditionがインストールされているUSBメモリとは別に、バージョンアップ用としてもう1つUSBメモリを準備し、「Rufus」を使ってESXi Arm Editionの新しいバージョンのISOイメージ「VMware-VMvisor-Installer-7.0.0-<ビルド番号>.aarch64.iso」を選択し、USBメモリに書き込みを行う。

作成後は、Raspberry Pi 4の空いているUSBポートに接続しておこう。

2. ESXiを再起動

VMware Host Clientなどを利用してESXiサーバを再起動する。

3. ESXi Arm Editionの新イメージのUSBメモリからブートする

Raspberry Pi起動画面が表示されているタイミングでESCキーを押してUEFIにログインし、「Boot Manager」を選択する。ESXi Arm Editionの新イメージのインストーラが入ったUSBメモリを選択してブートする。

4. ESXiのインストール先として既存のUSBメモリを選択する

ESXiのインストーラが起動し、途中ESXiのインストール先の選択画面が表示されるので、当初からESXiがインストールされているUSBメモリを選択する。

この際に、「ESXi and VMFS Found」の画面が表示されるので、「Install ESXi, preserve VMFS datastore」を選択する。

ここで注意事項となるが、ESXi Arm Edition v1.1以降にバージョンアップする際は、VMFSのデータは維持するものの、ESXiとしての設定はすべて初期化されてしまう。これは公式サイトのChangelogでも以下の通り記載されている。

October 22, 2020 - v1.1

Note: Upgrade is NOT possible, only fresh installation is supported. If you select “Preserve VMFS” option, you can re-register your existing Virtual Machines.

したがって、ESXiインストール後に、再度必要な設定を実施する必要がある。

5. インストール後にESXiの再設定を実施

インストールが完了しESXiが起動したのち、ESXiに対して実施していた設定を再度投入する。以下は私の環境で実施した作業となる。特に、NTPサーバを設定しないとかなり時刻がずれた状態で起動してしまうため、忘れずに再設定をすること。

  • 固定IPアドレス設定
  • DNS・ホスト名設定
  • NTP設定
  • ユーザ・権限設定
  • iSCSI設定
  • 仮想マシンをvmxファイルから再登録

以上でESXi Arm Editionのバージョンアップ作業は完了となる。以下はv1.0からv1.1にバージョンアップした際の例となるが、ESXiのバージョン表記が「ESXi on Arm Fling (Build 17068872)」となっていることがわかる。

更新履歴

  • 2020/10/24 新規作成
  • 2021/4/3 v1.3リリースに合わせて情報を最新化

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