「1.1.1.1」の説明は以下URLにある。
https://1.1.1.1/
Google Public DNSよりも応答が高速であることをアピールしているが、実際にGoogle Public DNSよりも応答がどの程度応答が速いのか簡単に調べてみることにした。
名前解決対象
対象とした名前解決のFQDNは以下にした。本当はもっと多くのFQDNに対して名前解決の速度を測った方がよいのだろうが、今回は2つのFQDNに対して、Linuxサーバーよりdigコマンドを使って名前解決を100回繰り返して、平均と最大値を確認してみることにする。------------------------------
www.city.shinjuku.lg.jp
tech-mmmm.blogspot.jp
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測定結果と傾向
「1.1.1.1」でwww.city.shinjuku.lg.jpを名前解決
for i in {1..100} ; do dig @1.1.1.1 www.city.shinjuku.lg.jp | grep "Query time"; sleep 0.5; done結果:
・平均:6.6ms
・最大:124ms
→ほとんど10ms以内に応答を返している。100ms以上となったのは1回のみとなった。これだけみると、確かに応答が速い印象。
「Google Public DNS」でwww.city.shinjuku.lg.jpを名前解決
for i in {1..100} ; do dig @8.8.8.8 www.city.shinjuku.lg.jp | grep "Query time"; sleep 0.5; done
結果:
・平均:21.2ms
・最大:80ms
・平均:21.2ms
・最大:80ms
「1.1.1.1」でtech-mmmm.blogspot.jpを名前解決
for i in {1..10} ; do dig @1.1.1.1 tech-mmmm.blogspot.jp | grep "Query time"; sleep 0.5; done・平均:32.5ms
・最大:156ms
→10ms以下の応答もあるのだが、100msをこえる応答が多く、平均値ではそこまで応答が速くならない結果となった。
「Google Public DNS」でtech-mmmm.blogspot.jpを名前解決
for i in {1..10} ; do dig @8.8.8.8 tech-mmmm.blogspot.jp | grep "Query time"; sleep 0.5; done
結果:
・平均:31.8ms
・最大:64ms
結果:
・平均:31.8ms
・最大:64ms
→30~60ms程度の応答となることが多い。ただし、100msをこえるような応答はなく、安定して応答している印象。
まとめ
「1.1.1.1」はドメインによっては応答の速度が異なり、10ms以内で安定して応答を返すものもあれば、100ms以上の応答が多くなるドメインがあり、必ずしも常に速いわけではないようだ。Google Public DNSは、応答が100msを超えることはまれではあるが、平均して30~60msと、安定した応答を返すが若干遅めの印象となる。
なお、「1.1.1.1」は代替DNSとして「1.0.0.1」が利用可能である。個人的には、優先DNSを「1.1.1.1」、代替DNSを「8.8.8.8」としておけば問題はないと考える。設定するDNSのサービスを分散させることは、万が一、片方のサービスが停止しても、名前解決が継続できるというメリットもある。
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